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2021年5月に読んだ漫画の感想(乙嫁語り)

乙嫁語り(1-13)/森薫

好きなものを愛着を持って描く森薫のすばらしさよ

「乙嫁語り」を再読したりしています。森薫、昔から好きなのですが、やっぱり、好きなものを好きに描いているのがわかるのが、良いところだよなーと思います。

そういえば、米澤穂信の「犬はどこだ」でストーカー被害にあっていたHN(ハンドルネーム)エマが引退したことに対して、「また名前を変えて、復活してほしい。次のHNはシャーリーがいいね」といったニュアンスのジョークを飛ばすシーンがあるのだが、なんとなく、時代を感じさせて良いですよね。

たぶん、ライトなミステリ読者と、ちょっとマイナー方面の漫画読み(まあ、エマは相当採り上げられていた漫画だったけれど)がけっこう一致している時期で、そういうお遊びがウケる時期だったんですかねー。

乙嫁語りの世界は横ばいの暮らしが肯定的でやさしい

「乙嫁語り」を読んでいると、なんとなく安心するのは、一般の人々の暮らしを肯定的に描いているところです。なんとなく、上昇する方向のキャリアを目指せなくなってしまった自分にとっては、横ばいに生きているだけで良いように思えて、救いになりますね。

もちろん、登場人物たちは、自分の役割をこなしながら、生きているわけですけれど、それは上昇志向からくるものというよりは、毎日を生きていくために必要だとか、自分がやりたいと思うから必要なことをしているだけであって、周囲の期待のようなものを元に、背伸びをしているわけではないのですよね。

生活や家族のために頑張る、というのが本来のところではあるよね

まあ、背伸びをしないと、背は伸びないというか、自分の殻をやぶることは出来ないわけで、背伸びも大切なのですが、30代半ばになってくると、背伸びをすることで得られるものの限界が見えてくるというか、背伸びしてもこれまでの土台がないと得られないという現実が見えてくるところです。

そうおもうと、どこかでその背伸びをやめて、背伸びをしない状態で、自分の場所を確保していくというのは、考えていかないといけないかなーと最近強く思うところです。上昇しつづけるキャリアというのは、ごく一部の人にしかつかめないものですしね。

 

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