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2022年5月に読んだ漫画の感想(金剛寺さんは面倒臭い)

金剛寺さんは面倒臭い/とよ田みのる

元々ラブロマが非常に好きで、その後のFLIP-FLAP友達100人できるかなと追いかけていたのですが、タケヲちゃん物怪録が大分独特な世界観と癖が強いキャラクターに微妙に性に合わず、作者買いを以降離脱してしまっていました。

なので、金剛寺さんも追いかけられておらず、いまさらの読破となってしまいましたが、第1話からクセの強い話が続くものの、FLIP-FLAPに近い突き抜ける方向のパワーが強い作品で、FLIP-FLAPですげぇ!と思ったのはこのとよ田みのるだよ!!!と思わせられる素晴らしい作品でした。

ラブロマやFLIP-FLAPの頃のパワーを感じる作品

ロジカル極振り系と、感情極振り系のラブコメなので、構造としてはラブロマに近いのですが、とよ田みのる先生自身が子育てなども含めて人生経験を積んだこともあるのか、幸福の描き方がより広く深くなっており、シン・ラブロマとでも言うような正当派にラブロマの進化系の作品になっています。

尚、ラブロマの直球で投げて、直球を打ち返す流れと同じではあるのですが、SIDEA-Bで多少の冷却期間が置かれていたラブロマと比較して、もっと瞬間的に打ち返す形になっているので、テンポはさらに良くなっていますね。

この話の開始から着地点に向かっての急激で加速度的な盛り上がりはラブロマやFLIP-FLAPにはなかったものですね。今、タケヲちゃん物怪録を読むと、その雰囲気を感じるので、とよ田みのる作品の集大成的な漫画なのかもしれません。

実験的な回が多いが、どの回も成功している

とよ田みのる作品では元々実験的な表現というか、工夫が施された表現が多いのですが、金剛寺さんが面倒臭いでは、実験的な表現方法が多数使われています。

(例えば、4人の視点が完全に分割された状態で同時並行で進んでいく話や、ゲームブック調に結末が変わる話、主人公の選択に応じた「ありえた未来」がすべて描かれている作品など)

最近、Webで見ることを重視しているからか、スワイプでの読みやすさ優先でコマ割りが平坦な漫画が増えているせいもあり、漫画でだからこそ可能な表現を追求している本作を読むと、漫画という媒体の可能性が感じられて、非常に良いです。

みかんふたたび

みんな大好きなラブロマ「みかん」問題についてですが、金剛寺さんでも真正面から「みかん」問題には取り組まれています。

ラブロマでは作者自身の巻末コメントにもある限り、そのシーンを描くことで精いっぱい、であっさり目だったみかんシーンですが、今作ではデビュー作だったラブロマとは異なり、「みかん」を漫画でしか出来ない技法で演出されていて、とよ田みのる先生、やりやがった!となること請け合いです。

朝チュンでも直接的に描くでもなく、初めての「みかん」における感情的な高ぶりと幸福感を描けるのは本当にすごいですわ…。

そのほか、金剛寺さんではラブロマでやったことは大体再度履修しますし、過去作のコラボ話でホシノくんとネギシさんも出てくるので、ラブロマファンは本作必読ですね。

(余談)ホシノくん、人の発言にはツッコんでるくせに

ところで、コラボ話で金剛寺組の「ずっと一緒にいられるか」という話に対して、「現実的にずっと一緒は難しいんじゃないでしょうか」という趣旨の空気の読めない突っ込みをしているホシノくんですが、ラブロマ5巻の単行本書き下ろしでは、ネギシさんの「ずっと一緒にいられるかな?」には「当然です!」って答えてるんですよね。

さすがに、とよ田みのる先生がそんな履歴を無視して描いているとも思えないので、コラボ話の設定日であるクリスマス(12月)から卒業前の3月にかけての心境の変化でここに至った、ということなんでしょうね。そう思うと、めちゃめちゃエモいですね…。

 

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