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学習・体験・消費のメモ帳

「ズッコケ三人組」について(うわさのズッコケ株式会社)

ズッコケ三人組シリーズの作者、那須正幹さんが亡くなられた、とのことで、「ズッコケ三人組」シリーズのことを思い出していました。中年版が出たり、定期的に思い出す機会はあったのですが、今後ますます、そういう機会も少なくなるんですかね。

児童文学作家の那須正幹さん死去 「ズッコケ三人組」の作者、広島市西区出身(中国新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

ズッコケ三人組シリーズは小学生(特に男子)にとって、ボリューム・内容ともに非常にバランスの良い作品で、読書が好きな児童は必ず学校の図書館で読んだことがある本なのかな、と思いますし、実際、僕もあるだけ全部読んだ記憶があります。

その中でも、僕にとって非常に強い影響を与えたのは「うわさのズッコケ株式会社」という、3人が非常に小規模なビジネスを始め、より儲けを得るための資金獲得手段として株式会社化と同級生からの出資を得る、という話です。

小学生のときに読んだきりで、読み返したりもしていないのですが、「うわさのズッコケ株式会社」のあらすじは結構思い出せます(正しいかは保証しません)。

  1. 3人が夏に港に釣りに行くと、釣り人が自動販売機の高いジュースを購入していることに気づき、スーパーで安く販売されているジュースを港で販売することで、差益を得ることができることに気づく。(需要と供給、価格決定のメカニズム)
  2. そのうち、釣り人は食べ物も求めていることに気づき、より利幅の大きいインスタントラーメンを提供する事業に転換する。
  3. 利益を上げるためには、材料であるインスタント麺を安く購入できるタイミングで購入し、一定の在庫を抱える必要があり、より大きな元手が必要であることに気づく。(在庫や資金繰りの考え方)
  4. 資金調達手段として同級生に出資者になってもらい、株式会社を設立する(株式会社の仕組み)
  5. 途中までは上手く行っていた事業だったが、事業環境の変化によって、売上が立たなくなり、ラーメンが不良在庫化。現金に変換する手段がなくなり、出資者である同級生への分配金や株式買取請求への対応が滞る。
  6. 起死回生の手段として、文化祭への出店を行い、不良在庫をなんとか現金に変換し、株式会社を清算する。

経済活動の概念とか、株式会社の概念を非常に簡潔にわかりやすく話に埋め込んでおり、小学生のぼくは非常に大きな衝撃を受けた記憶があります。

僕はいつのころからか、非常に価格にシビアに生きており、コンビニなど、利便性による付加価値にあまりお金を払わない傾向にあります。その傾向は「うわさのズッコケ株式会社」で描かれているスーパーで安く買えるジュースを(準備不足で)高値で買わされている釣り人の描写からきているのかな、と思います。

また、大学で経済学や金融を学びたいな、と思ったのも、「うわさのズッコケ株式会社」で描かれた簡略化された経済活動や株式会社の仕組みに衝撃を受けた経験がもとになっているのかもしれません。

(今の仕事も、ある意味ではそういう興味関心の影響から、選んだものですね)

自分以外にも、那須正幹さんが「うわさのズッコケ株式会社」を書いたことで、経済・金融などに関心を抱き、学び、仕事を選んだ方、というのは相当な数いらっしゃるように思えるので、那須正幹さんが世の中に与えた影響というのは、相応に大きかったのだろうなぁと思います。ご冥福をお祈りいたします。

(今になって思いますが、株式会社の出資者である同級生は株式にリスクがあることは理解出来ていないわけで、元本保証されていない金融商品をリスクの理解力のない方に販売してしまった事例でもあるわけで、その点も味わい深いところはありますね。

もちろん、経営破綻して出資者に損失が出た場合、出資者である同級生がそのリスクを納得して購入していたとしても、今後の学校生活上、不利益が大きいので、そこはさして大きな問題ではないのですが。)