ヤマダ電機に寄ってみたら、Panasonicの前年度モデルがモデルチェンジでたたき売りされていました。
(厳密に言えば、もっと安い瞬間が4か月前ぐらいにあったりしていたので、底値というわけではないのですが、それでも発売直後だと10万円するモデルが7万円以下で買えるのであれば、お買い得ではある価格でした。)
なんだかんだ、コロナ下で外食をあまりしないのもあり、高級炊飯器に改めて興味が湧いていた頃合いであり、高級炊飯器を買ってみようかなーとは思っていましたので、渡りに船、ということで購入してみました。
高級炊飯器は正直「価格対比どの程度効用があるのかわからない」「どの機種が良いのかわからない」点を要因として、興味があっても買えていない方が多いと思うので、ネットサーフィンやMONOQLOなどの雑誌、店員ヒアリングで調べた範囲でのぼくの認識をまとめておきます。
まあ、高級炊飯器は食べ比べも難しいし、実際はどれを買っても、同価格帯であれば大差ないぐらいにはなっているのだとは思うのですが。
①主要な高級炊飯器メーカーについて
高級炊飯器では三菱電機とPanasonicが頂点
高級炊飯器を販売している主要なメーカーとしては、三菱電機・Panasonic・象印・タイガー・日立・東芝・シャープ・バーミキュラ・バルミューダがあります。
いわゆる家電メーカーで言えば、三菱電機とPanasonicが2強で、象印・タイガーは中価格帯ではものすごく強いのですが、高級炊飯器ゾーンではあんまり振るわない感じですね。
日立・東芝・シャープは空気で、実態として、最高級モデルを選ぼう!とすると選択肢にそもそも入ってこないです。
(三菱電機とPanasonicが強くて他が割と空気、という点では冷蔵庫でのブランドイメージが割と近いかもしれません。あるいは、SonyとPanasonicがトップの大型有機ELテレビとか。)。
新興勢力はデザインが魅力ですが、あえて買わなくても良さそう
バーミキュラ・バルミューダは少し軸をずらした感じなのですが、家電批評などの比較検証系の記事ではそこまで高い評価はつけられていません。そりゃ資金が豊富な三菱電機やPanasonicがしのぎを削って付加価値をつけようとしているゾーンで、バーミキュラやバルミューダが普遍的な性能面で戦うのは普通に考えてきついだろうとは思うので、そうなんでしょうね。
(トースターはバルミューダがいままで誰も攻めていなかった高級トースター市場を開拓した、というマーケティング的な事例であって、バルミューダの技術がものすごい!というわけではないはずです。事実、足元では三菱電機やPanasonicの本気トースターの方が評価が高かったりしますしね。ぼくはバルミューダのトースターのヘビーユーザーなので、バルミューダ好きですが)。
②味の特徴・好みに合わせたメーカー選び
味の好みでメーカーを選ぶと良さそう
味わいとしては、三菱電機が硬め方向の雄、Panasonicがやわらかめ方向の雄、という感じで、どちらかといえば「やわらかめ」の米が得意なメーカーの方が多いですね。
というか、三菱電機が圧力IHを使わない方向で旨いコメを炊こうとしている唯一のメーカーなので、完全に独自ポジションに行っており、おそらく硬めの味わいの方向だと、三菱電機の方式以外ではだめなんだろうな、と思います。
尚、価格も、三菱電機のKAMADOシリーズが一番高いですね。競争力があると価格が高くできますよね…。
かためなら三菱電機、柔らかめならPanasonic
たぶん、かためが好きなひとは三菱電機のKAMADOを買えば安定だと思いますし、やわらかめが好きなひとであれば、PanasonicのWおどり炊きを買えばいい、という話なのかな、と思います。
その中で、柔らかめを選ぶ場合は、もう少し安いゾーンで他のメーカーもありますよ、って感じで理解すればよいかと。
前年モデルで十分です(というか、販売直後は高すぎる)
尚、炊飯器のモデルごとの進歩はかなりゆっくりなので、基本的に最新モデルをあえて買う必要はなく、前年モデルを最新モデルの発売が決まったタイミングで買うのが良いかと思います。
店頭に新機種が並ぶころにはもう在庫処分は終わっているので、新機種の発売前に家電量販店に行くのが良いですね。 ただ、狙っているひとが多いからか、結構はやめに売切れたりはします。みんな、美味いお米食べたいんですね。
③スチーム&圧力IH炊飯器Wおどり炊き(SR-VSX109)のレビュー
・味は文句なしに美味しいです
実際に、PanasonicのWおどり炊きの最高モデルを使って、特になんのへんてつもない千葉県産のこしひかり(5kg1900円)を炊いてみたのですが、意外なことに、それまで使っていた象印の極め炊きシリーズ(5年前に2万円半ばで購入)と比べて、「あー、あきらかにうまいなー」と思える程度には美味しく感じられました。
嫁も、お米おいしい!おいしい!と言って食べていましたが、ただ、正直、プラシーボなのか、それとも本当に旨いのかはわからないですね。そりゃ、7万円出したら、美味しくなったと信じたくはなるよね。
とはいえ、弁当に入れたお米がかなり美味しく食べられた、というところもあるので、たぶん、実際に美味しく炊けていたのかな、とは思います。金銭に余裕があるのであれば、導入しても良い道具だとは思いますね。コメはだいたい毎日食べるしなー。
・スチーム用のカップなど、洗浄が必要なパーツが多いですが、メンテナンス性は高い。
あと、従来使っていた炊飯器(象印極め炊き)と比べると、内蓋などのパーツは各段に洗いやすいですね。ゴミがたまりやすい箇所がなく、汚くなりづらくコーティングされている感じです。世の中、進歩してんなぁ。
2万円の炊飯器では、まあ汚くなったら買い替えればいいや…と思って内蓋の清掃も適当だったのですが、7万円近い炊飯器だとさすがに「ちゃんと洗わなきゃ…」となるので、綺麗が持続しやすい、というのもポイントかもしれませんが。
Wおどり炊きの実物を見ると、4つも洗うパーツあるのかよ…と最初に思いますが、特に洗うのに苦慮するパーツも存在せず、汚れもたまりづらいので、普通のIH炊飯器よりずいぶん楽だとは思います。
・総論、結構おすすめです
劇的にQOLの向上が見込めるわけではないのですが、地味にお米が美味しい、というところで、毎日ちょっとうれしくはなります。
新モデルを10万円出して買うものではないとは思いますが、自宅の炊飯器が経年劣化してくる頃合いなら、前年モデルが安く買えるタイミングにPanasonicのWおどり炊きや三菱電機のKAMADOシリーズを買ってみてもいいかもしれないですね。
余談:高級炊飯器ポエム
尚、三菱電機とPanasonic以外のメーカーは、高級炊飯器ポエムとでもいうべきなんとも言えない商品ページを展開しているので、ちょっと面白く、結構楽しめます。タイガーの「ご泡火炊き(ごほうびたき)」とか、マンションポエム感がすごいので好きです。